インストについてのアウトプット
インストについての話
ボードゲームのインストについては、たまに話題になりますね。
私もゲーム会を主催するのでインストについて思うところがあります。
というか個人個人のインスト論があると思います。
最近よくインストについて考えます。
その整理という事でブログにアウトプットしていきます。
■そもそもインストって何さ?
要は教えるという意味です。
ボードゲームだと、ルールの説明を行う=インストを行う。
という事になります。
ボードゲーム会等で「誰かインスト出来る人いますかー?」とか、「私インストやりますねー」とか言っているのはこれです。
インストする目的はゲームを楽しく行う為です。
インストしたがる人はあまり見ません。
ちなみに私はインストしたがりおじさんです。
嘘です。
■説明書読んでもらえばいいじゃん
端的に言うと、分かりにくいんです。
海外のゲームを日本の会社が和訳して発売しているのですが、どうしてもわかりにくい。
だからインストする人は説明書をかみ砕いて分かりやすく説明してくれます。
■インストが出来る人は偉いの?
私は別に偉いとは思いません。
ただ、自分の知らないゲームの説明をしていただくので、感謝の気持ちは大事です。
インストが出来るからといって偉くはありません。
そしてインストが出来るからといってそのゲームが上手というわけでもありません。
インストやってやってる感を出す人はあまりいないのですが、そういった人がいたら
避けましょう。
あと、なんでそんなのも分からないの?的な顔をしてくる人も避けましょう。
不快な思いをしてゲームをする必要はありません。
■インストが下手だとどうなるの?
下手という言い方は適切ではないのですが、他の言い方が思い浮かばないのでそういいます。
インストが下手だと、そのゲームが本当は面白いゲームなのに面白くないゲームになります。
最悪そのゲームが嫌いになります。
私の話ですが、有名なドミニオンを雑なインストを受けて、ルールも分からずにやったらよくわからないうちにボコボコにされて負けて嫌いになりました。クソゲーですね。
後日丁寧なインストを受けて立ち直りましたが。
全員がルールを把握していればインストをする必要はありません。
インストが必要という事は、遊ぶメンバーの誰かがルールを知らないということです。
ゲームをプレイする上で全員がルールを把握していないとゲームになりません。
全員が楽しくゲームを遊ぶという点において丁寧なインストが必要だと思います。
※私が経験したルールが全く分からなかった時のインスト。
●手番から説明する。
勝利条件も何もわからないのに手番から説明されても無駄ですよね。
●テンポがめっちゃ速い
「これは〇〇を××して□□します。」
「その時に自分は△△出来ます。」
テンポ早すぎて何がなんだかさっぱりわからん…
「質問ありますか?」
「何1つルールが分かりません」
●1手番1手番を詳しく説明しすぎる。
こう…まるでルールブックをそのまま読んでいるように全てをそのまま説明される。
割とよくあります。
正直、後半になると前半に説明された事忘れます。
結局このゲームの目的ってなんだっけ?てなります。
大事なのは目的と大きな流れを知ることだと思います。それを目指すために細かいルールがあります。
●雑
適当に説明されて後はやりながら説明するは。
一番ダメですね。一緒の卓にはなりたくない。
私が思うダメなインストなので、インスト受ける人全員に当てはまりません。
最初から細かく全部のルール教えてっていう人もいますからね。
■ルールを知っていればインスト出来るの?
出来ません。
ルールを知っているのとそれを人に説明出来るのは別です。
私がボードゲームをやり始めて、初めて人にインストした際に痛感しました。
ルールを把握しているからといってインストが出来るわけではない。
初めての失敗①:いきなり手番を説明し始める。
俺「それではこのゲームのルールはですね。〇〇が出来て××をします。その後に…」
皆さんポカーンてしてました。
その後、とりあえずやってみよう!という流れに…orz
初めての失敗②:カードの効果を細かく説明しすぎる。
俺「このカードの効果は〇〇で××で△△な条件の時しか使えないっす!」
A「うーん…カードはいつの時点で使えるの?」
全体の説明を脱線してカードの話になってしまった…orz
初めての失敗③:説明がわちゃわちゃしてしまう。
俺「それではゲームの説明しますね。全体の流れはこうです。手番に出来ることは〇〇で×…」
友1「で、〇〇の次は××だろ?でターン終了で次の人の番で合ってる?」
俺「合ってるよ。で、その次ですが…」
友1「1人のターンが終わったら時計回りで次の人になる…」
友2「次の人も同じだよー」
という感じで、私が説明している所に友人が乱入。それを静止出来なかったので説明の順番が前後してわちゃわちゃに…
初めての失敗④:インスト中に周りがうるさい
俺「それではゲームの説明しますね。全体の流れはこうです。手番に出来ることは〇〇で××になります。」
友1.2「この間こんな事があってさー!ぎゃはぎゃは!!」
俺「…××が終わると次の人に手番が移り…」
友1.2「お前馬鹿じゃねえの!!がっはっはっは!」
インスト中はお静かにと伝えてなかった事が原因で起きた事故です。
身内オンリーのクローズ会だったらいいんですけど初対面の人もいるオープン会なのでインスト中にあまり関係ない身内の話ばかりするなと。
最初に注意しておかなかったが為に起きた失敗です。
うーん…最低ですね。
出来ればその卓で遊びたくないですね。
なので、ルールが分かるからといってインストが出来るとは限りません。
※余談
自分のインストの下手さに嫌気がさして、主催のゲーム会なのに参加者に
インストを任せるという暴挙に暫く出る。
■じゃあどうすればインストが出来るようになるのさ?
様々な失敗と挫折を経て考え付きました。
上手な人のインストを真似しよう。
ただ、失礼な話インストの上手な人ってあまりいません。
私が完璧を求めすぎている感は否めませんが。
僕の頭の構造に欠陥があるのか、時々インスト中に「この人は、何を言っている?全然理解出来ないぞ」
て思うことが多々あります。というか今でも普通にあります。
「ルールオッケーですか?」と確認されるのですが、「ごめんなさい、何一つ分からないです」
とか言ってしまいます。
他の方が、「なるほどなるほど」と言っているのですが、さっぱりわかりません。
で結局プレイしながら聞きながら覚えるわけです。
ただ、そんな中私がこの人のインストめっちゃわかりやすい!すげー!
と思った人が1人います。
某有名ゲームカフェの池袋店の店長さんです。
Dr.キルラッキーやらスカルキングやらのインストをして頂いたのですが、いつもポンコツな僕でも8割方ルールが理解出来ました。
理解出来なかった2割は例外ルールとか細かいところ。
直ぐにこの人のインストを真似する事を決めました。
■結局インストってどうやるの?
私の考えるインストです。
いつも基本的な流れに沿ってインストをしています。
※すべてのゲームに当てはまるわけではありません。
①ゲームの世界観の説明。(世界観がない時は省く)
②終了条件と勝利条件の説明。
③全体の流れ。
④各フェイズの細かい流れ。(なければ省く)
⑤各フェイズの手番に出来ること。
⑥効果カードの大まかな説明。
⑦再度ゲーム全体の流れと各フェイズの流れを説明する。
①ゲームの世界観の説明。(世界観がない時は省く)
ゲームの世界で自分たちがどんな役割なのか説明する。
例)私たちは商人です。たくさんお金を稼いで世界一の商人を目指しましょう。
例)私たちは農場の主です。自分の農場を大きく発展させて一番の農場主になりましょう。
世界観がないゲームについては、ゲームの概要を説明します。
例)このゲームはお題を当てるゲームです。
例)このゲームは勝利数を予想して得点をたくさん稼ぐゲームです。
①はそんなに時間かけなくていいです。
所感30秒くらい。
②終了条件と勝利条件の説明。
ゲームの終了条件と勝利条件を説明します。
ここは重要なので2~3回繰り返し説明します。
例)このゲームは10ラウンド終了したら終了です。
その際に1番点数が高かったプレイヤーの勝利です。
例)カードの山札がなくなったらゲーム終了です。
その際にカードをたくさん持っているプレイヤーの勝利です。
例)敵側は〇〇したら勝利です。味方側は〇〇を阻止するか、〇〇したら勝利です。
基本的にラウンドや点数、山札がなくなったりしたらゲームが終了すると思います。
その際に点数が1番高い人の勝利等を一緒に説明します。
招待隠匿系のゲームは、敵側と味方側で勝利条件と終了条件が異なるのできちんと説明します。
③全体の流れ。
重ゲーと軽ゲーで説明の仕方が異なると思います。
1ラウンドで複数のフェイズがある場合は大まかな流れを説明します。
例)このフェイズには○○。次のラウンドは△△。最後に□□を行います。
そうしたら1ラウンド終了です。
例)カードをめくってお題を言っていきます。それを繰り返して山札がなくなるまで繰り返します。
終了条件と勝利条件の説明に食い込む可能性があるので、その際は全体の流れと合わせてもいいかも。
④各フェイズの細かい流れ。(なければ省く)
中、重ゲーで説明します。
各フェイズでは具体に何が出来るか、どういったフェイズなのかを説明します。
例)このフェイズはこういった事が目的になります。
手番の説明と一緒にしてもいいかもしれませんね。
⑤各フェイズの手番に出来ること。
各フェイズの手番中に何が出来るかを説明します。
禁止事項や例外処理もここらへんで少し触れます。
例)〇〇フェイズでは3つの行動から選べます。
その3つの行動のうち1つを行ったらそのフェイズは終了です。
例)「はい」か「いいえ」で質問に答える事が出来ます。
軽ゲーなら全体で出来ることの説明を行う。
中、重ゲーの場合は、各フェイズ事に出来る事を説明する。
⑥効果カードの大まかな説明。
ゲームによってはいろいろなカードを使用します。
その際のカードの効果を説明します。
但し、説明書きのあるカードは1枚1枚説明しなくてもよいと私は思います。
絵柄だけ書いてありどんな効果かわからないカードについては説明を行います。
例)カードを取得したらすぐに使えます。相手を妨害するカードです。
例)カードを取得した次のターンから使えます。
例)このカードは1回しか使えません。
例)このカードは持っているだけで効果を発揮します。
例)このカードは毎ターン1回だけ使えます。
最悪カードの効果はルールブックを見ながら説明しても大丈夫です。
⑦再度ゲーム全体の流れと各フェイズの流れを説明する。
おさらいですね。
人間忘れるものなので、簡単でいいのでおさらいします。
基本的に①~⑦の流れに沿ってインストを行います。
もちろんゲームによって多少順番を変えたりいらないものは削ったりとしています。
ただ基本的には流れに沿ってルールの確認も含めてインストの練習をしてます。
後は、適宜質問は受け付けてください。
分かる人に合わせるのではなく、分からない人に合わせてください。
余談ですが、私はインストでそのゲームのコツや面白さは伝えません。
それは自分で見つけるものです。
■インストを受ける時の注意
➀インスト中に関係のない話をしない。
ルールを知って楽しくゲームをしたいからインストをしています。
間違ってもインスト中に関係ない話はしないようにしましょう。
私は関係ない話が始まったら黙るまでインスト中断します。
小学校の避難訓練と同じですね。
②インスト泥棒しない
自分の知っているゲームのインストを受けている最中に
これはこういうルールであれはこうだよと、横やりを入れない。
インストする人にはその人の順番があるのでその邪魔をしない。
もし説明が足りないなと感じたらインスト終了後に質問形式で突っ込んであげると優しさを感じます。
私はあまりに横やりが酷いとその人にインストを任せるか黙れといいます。
③回答者は1人
②に通じるところがあるのですが、インスト中やゲーム中に分からないことがあって質問されたとします。
もちろん質問をすること自体は何の問題もありません。
むしろ分からないことは解決してほしいです。
ただ、質問者に対して、回答者は1人で有ること。
何人も一斉に回答すると、質問者が混乱するし質問の意図がくみ取れません。
回答したい気持ちはわかりますが、その時はインストしてくれた人に回答を任せましょう。
■インストをする上での注意
➀早口になりすぎない
正直インストって緊張します。
初対面の人とやる時には特に緊張します。
失敗しないかなーと、口臭やばくないとか。
とにかく色々緊張するわけです。
そんな時に人は早口になります。意図的に早口にしているわけではありません。
緊張がそうさせてしまうのです。
なので、意図的にゆっくり喋りましょう。
②区切りをはっきりさせる。
勝利条件や終了条件、各フェイズで出来ること。
この説明をするときに、区切りをはっきりさせましょう。
これから勝利条件と終了条件の説明をします。
今からこのフェイズの説明をします。
区切りをはっきりさせないと聞いているほうは、今何の話をしているかわからなくなってしまいます。
③質問者の発言を最後まで聞く
インスト終了時に質問を設けます。
その際に質問してきた方の話は最後まで聞きましょう。
さらにいうと、質問者の質問を確認しましょう。
Q「〇〇の時って××ですか?」
A「このフェイズの〇〇の事について聞いていますか?」
Q「そうです」
A「その時には△△になります。」
質問者も初めてやるゲームなのでルールは全て把握出来ていません。
なので、きちんと質問の内容を確認しましょう。
間違っても、質問者が最後まで喋りきっていないのに回答してはいけません。
本当に聞きたいことが分からなくなってしまいます。
■プレイ中にしたい事
正直初めてやるゲームの1回目はチュートリアルです。
ルール把握のためのゲームです。
ここは勝利を目指すよりルールを把握するためにやりましょう。
1回ゲームをやると気づく疑問も出来てきます。
1回目のゲームでルールもままならない人に真剣勝負を求める卓は地雷です。
少なくともどんなゲームも1回目は面白さがそこまでわかりません。
ルールを分かった2回目からが本番です。
インストした人はゲームを開始したら、手番に何が出来るかを言いましょう。
いきなり全てを求めるのは酷です。
なので、ゲームが始まったら手番に何が出来るかを言いましょう。
しつこいくらいでちょうどいいです。
また、カードの効果等もここで例として教えましょう。
1回軽く流したらもう1度遊びましょう。
2回目からが本番です。
■終わりに
最初からインストが上手な人はいません。
インストをして、みんなの微妙な顔を見て、失敗したなと反省し、そして工夫し練習してうまくなってきます。
偉そうな事を書いていますが私だってそこまで上手だとは自分では思っていません。
ただ、私のインストを受けた方が、ゼロボさんはインストが丁寧でとても分かりやすいと言ってくれます。それも1人だけではありません。
なので、それが自信にもなっています。
お世辞かもしれませんが、それでも自信になります。それと同時にもっと分かりやすいインストをするにはどうすればいいのかも考えます。
最初は当たり前ですが皆初心者です。
長年ゲームをしている人が、インストが上手なわけではありません。
ボードゲーム歴が長いからインストが上手なわけではありません。
ボードゲーム歴が長かろうが浅かろうが、ゲームをやったことがあろうがなかろうがインストの上手下手には関係ありません。
インストをしてくれた方に敬意まで払う必要はないと思いますが、感謝はしましょう。
説明してくれてありがとうと言いましょう。
喜びます。
インストを受けるにしても別に畏まる必要はありません、ただ自分がやられて嫌なことは相手にしないようにしましょう。当たり前です。
自分が喋っているのに全然関係ない話を突然されたら嫌でしょう。
ルールを理解するように努めましょう。
何の難しいことはありません。
インストなんて楽しくゲームをするために行うものです。
そのゲームの世界観を理解して、ルールを理解して、楽しく遊びましょう。
ただそれだけです。
別にインストが失敗しても大丈夫です。気にせず訂正して説明し直しましょう。
ボドゲカフェの店員さんでもミスりますし。
次から失敗しないようにすればいいのです。
途中でルールが分からなくなったらルールブックを確認しましょう。
ゲームの準備やら説明書の読込の話やらテストプレイの話は今回省きました。
初めてのゲームでインストを行う場合は、まずは仲のいい友人と一緒に遊びながらインストを行うといいですね。
特に落ちもないけどおーわり☆(ゝω・)vキャピ☆(ゝω・)vキャピ
※地雷やら避けましょうやら書いてますが私個人の意見です。